仕事どうする?
もともと生命保険の営業職でした。
ショッピングセンターなどにある、いわゆる保険ショップでカウンターセールス
ブロック長というエリアの責任者を任され、売り上げを伸ばすことができずに降格人事
降格と言ってもいきなりすぐ下の給与ランクにすると20%以上のダウンとなり、違法になってしまうので大型店の責任者という立場で落ち着く。
そこで、病気が発覚。
3ヶ月間の入院生活を経て、職場復帰をしたもののモチベーションが上がらない。
体力的なことも考慮して、早番や遅番の無い本社勤務となる。
「現場の経験をいかして」といえば聞こえがいいが、生かさず殺さずな感じ。
この頃、まだコロナ前で家族もまだ日本にいるとき。
どうにかしてリモートで仕事ができないか?と考えているときに、ふとあることを思いついた。
オンラインで保険相談ができればいいのでは?

当時はまだZOOMもGoolgeMeetも知らない時。かろうじてSkypeくらい。
「保険」といえば「対面」が当たり前の時代。
本社部門の『営業推進部』という部署にいたので、様々な営業施策を考えたり、売り上げを上げるための仕組みづくりなどをする部署。
画期的な相談方法では?
その当時、出向で来ていた同僚にその話をすると「それ、面白い」と乗ってくれた。
しかも、その同僚は様々な業界に顔が広く、楽天生命の幹部の人を紹介してくれた。
楽天ではいち早くそういったオンライン相談を手掛けていたらしい。ただ、キレイどころのお姉さんを揃えていたらしくあまりうまくいっていなかった様子。
その同僚と一緒に楽天に出向き、色々と現状について話を聞いた。
「ちゃんとやればできるんじゃないか?」
そんなことを思った。
そして、家に帰ると子供たちがオンライン英会話のレッスンをしている。
頑張ってるなと思っていると、PCの画面で講師が何やら解説しながら画面に書き込んでいる!
今じゃ当たり前の光景だが、当時はそれはもうびっくりだった。
次の日、すぐに同じ部内のシステム周りを担当している同僚に話をすると「いたパパさん、今はアプリの開発で手一杯でそれどころじゃないんですよ」と全く相手にしてくれない。
こいつに話しても無駄だと思って、ちゃんと売り上げに繋がる根拠となる数字も出して、企画書を書いて部長に直談判。
当時の部長は話は聞いてくれていたものの、やはり優先順位が低いとのこと。
正直、あくまでも「自分がリモートで仕事ができるようになりたい」というのがきっかけ。
売上になるか否かはわからないというのが本音ではある。

結局、対して相手にしてもらうことなくまた人事異動
今度はマーケティング部。全くの畑違い。
振り出しに戻る
配属になったマーケティング部では、いかに集客をするか?が問われる。
ただ、集客すればいいわけではない。
どの媒体にどれだけの広告費をかけるか?どのエリア・どの店舗にいくらの広告予算が出せるのか?
などの予実管理も必要になってくる。
そんなことやったことない。
そして、ここでは先輩社員が毎日上司に怒鳴られている。
隣の席の先輩社員なので、こちらも毎日嫌な気分になる。自分が怒鳴られているような気にさえなる。
自分も今までやったことのない業務をイチから覚えないといけない。
社内で転職した感触。
元々細かい作業が苦手なのにも関わらず、ロゴのデザインチェックをミリ単位でしていく。
「そんなのパット見わかんねぇよ」と思いながらも黙って黙々とチェックしていく。
営業職として、どちらかというと感覚値で仕事をしてきた自分としては、エビデンスを元に理論的に説明をしないと仕事が進まない。
また、当時の上司(部長)は理論派。自分とは真逆の人。
毎日毎日残業しながら進めていく業務。
毎日毎日隣の先輩を怒鳴り散らしている職場。
本社勤務になったことで、通勤時間が1時間50分程度かかる。
それも苦痛でたまらなく、抗がん剤の副作用で末梢神経障害となり、手足がしびれて痛む。
ヘルプマークを付けながらできるだけ優先席付近に行っても譲ってもらえず。

ある日、電車から降りられなくなった。
その日は体調不良としてずる休みをした。
がんの治療並みにしんどかったのを覚えている。
信頼できる上司が本社にたまたまいたので相談すると、現場に戻れるように取り計らってくれた。
結果として、現場に戻ることになる
一般のスタッフとして。でも、通勤時間が約半分になっただけでも少し気が楽だと感じた。
そして、数カ月したところで「新型コロナウィルス」が蔓延して緊急事態宣言となる。
本社の人たちも初めてのことで慌てている印象。
で、本社から連絡が来る。「いたパパさんの言っていたオンラインで相談するやつ、進めています」
ほら見ろ。こんなことは予想していなかったけど、あの時の提案を進めていればどこよりも早く「オンライン相談」ができていたんだ。
しかも、ZOOMを使えば超簡単にできる。大した開発費もかからずにアカウント料金払うだけで完結する。社長賞ものだぞ!
オンライン専門部隊として、全国の相談を私ともう一人とで請け負うことになる。
結果として、他の人たちは特別休暇みたいに自宅待機しているのに、私はオンライン商談をする人ということで普通に出社することになる。
オンライン相談なのに出社って何?※これは実は今でもそうらしい
振り出しに戻った感じ。
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